【2016年12月変更】洗濯表示の新表記について
私たちが衣類を洗濯する時にチェックしている洗濯表示のマークですが、実は2016年の12月にガラッと変わったことをご存知でしょうか。
従来のマークから、国際基準の新しい表示基準「JIS L 0001」(新JIS)にならったマークに変更されたので、混乱するかもしれませんね。
今回は新しいマークと、正しく洗濯するためのポイントを紹介します。マークの見方を覚えて、衣類に合った洗濯ができるようにしておきましょう。
洗濯表示マークとは
洗濯表示マークは、“衣類の取り扱い表示”のこと。衣類についているタグに表示されているものです。
2016年11月30日までのマークは、洗い方(水洗い)・塩素漂白の可否・アイロンの掛け方・ドライクリーニング・絞り方・干し方という6つの分類で記されています。記号の種類は22種類で、日本独自のものでした。
洗濯の時にこの取扱い表示を確認してから洗い方を決めている人も多いのではないでしょうか。
2016年12月から取扱い表示はどう変わった?
新しい取扱い表示は国際規格(ISO3758)と同じ記号が採用され、記号の種類は41種類に増えます。従来から19種類も増えますが、その分きめ細かな取扱い方の情報が提供されるということに。
海外でも使われている表示なので、意味を覚えれば、海外で購入したアイテムの取扱いも問題無くできるようになれますね。
新しい取扱い表示は、下記の5つの基本記号と付加記号や数字の組み合わせで構成されます。
記号だけで伝えられない情報は、簡単な言葉が補足されることもあります。
【5つの基本記号】
家庭洗濯 | 洗濯桶の形で表されます。 | |
---|---|---|
漂白 | 三角形の形で表されます。 | |
乾燥 | 正方形の形で表されます。 | |
アイロン | アイロンの形で表されます。 | |
クリーニング | 円形で表されます。 |
※各記号は消費者庁ホームページ「家庭用品品質表示法」洗濯表示(平成 28年12月1日以降)より引用 http://www.caa.go.jp/hinpyo/guide/wash_01.html
【付加記号・数字】
「強さ」
基本記号の下に線を付加して表されます。
※線なしは通常の強さ。線が増えるほど、弱くするという意味になります。下記表示参照。
「温度(家庭洗濯)」
基本記号の中に数字を付加して表されます。
※桶マークの中の数字は、洗濯液の上限温度を示します。
「温度(アイロン)」
基本記号の中に数字を付加して表されます。
※「・・・」は高温(200℃)、「・・」は中温(150℃)、「・」は低温(110℃)が上限という意味になります。
「温度(タンブル乾燥)」
基本記号の中に数字を付加して表されます。
※「・・」はヒーターを「強」などに設定します。「・」はヒーターを「弱」などに設定します。
「禁止」
基本記号と「×」を組み合わせて表されます。
※左は「家庭での洗濯ができない」。右は「アイロン掛けができない」という意味です。
※各記号は消費者庁「衣類の新しい「取扱い表示」で上手な洗濯!(パンフレット)」より引用 http://www.caa.go.jp/hinpyo/pdf_data/hyouji_pamphlet.pdf
新しい取り扱い表示の見方のポイント
新しい表示は「上限表示」になっている
従来の取扱い表示は「指示(推奨)表示」でしたが、新しい表示は「上限表示」になりました。記号が示す強さや温度以下にするようにしましょう。
漂白に関するマークは3種類
漂白を表す「△」マークは3種類あるので、覚えておきましょう。
※表は消費者庁「衣類の新しい「取扱い表示」で上手な洗濯!(パンフレット)」より引用 http://www.caa.go.jp/hinpyo/pdf_data/hyouji_pamphlet.pdf
干し方の表示は4種類から8種類に
従来は「つり干し」「日陰のつり干し」「平干し」「日陰の平干し」を推奨する4種類でしたが、「ぬれつり干し」「日陰のぬれつり干し」「ぬれ平干し」「日陰のぬれ平干し」という4種類が加わりました。
【つり干し】
脱水後、ハンガーにかけるか、小物干しなどにつるして干します。
【平干し】
脱水後、平らな場所に広げて干します。
【ぬれ干し】
線が2本の場合は、脱水せず(絞らず)に干します。
【陰干し】
「斜線」がある場合は日陰で干します。タオルなどをかけて直射日光を遮っても良いでしょう。
※表は消費者庁「衣類の新しい「取扱い表示」で上手な洗濯!(パンフレット)」より引用 http://www.caa.go.jp/hinpyo/pdf_data/hyouji_pamphlet.pdf
※「日陰のぬれつり干し」「日陰のぬれ平干し」は、上記表には記載されていません。
クリーニング店で洗う場合の表示
「○」はクリーニング店で洗えることを示します。
洗濯の強さを表す「-」や禁止を表す「×」が合わせて表示されることもあります。クリーニング店に出す前に確認しておきましょう。
【ドライクリーニングの表示】
パークロロエチレンなどの溶剤を使用したドライクリーニングが可能。 | |
石油系溶剤でのドライクリーニングが可能。 |
【ウエットクリーニングの表示】
クリーニング店によるウエットクリーニングが可能。 ※家庭での水洗いは不可。 |
※各記号は消費者庁ホームページ「家庭用品品質表示法」洗濯表示(平成 28年12月1日以降)より引用 http://www.caa.go.jp/hinpyo/guide/wash_01.html
新しい取扱い表示に慣れよう
新しい表示を目にすると、最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば今まで以上に衣類に合ったクリーニングができるようになるはず。まずは基本の5つの表示と付加記号のルールを覚えましょう。
上記で紹介した記号以外にもたくさんの記号がありますが、詳しくは消費者庁のホームページや資料で確認することができます。「何の記号か分からない」という時は、洗濯をする前にチェックしてみてくださいね。
・消費者庁ホームページ「家庭用品品質表示法」新しい洗濯表示(リーフレット)PDF