布団に住みつくダニの特徴と対策をチェック!
こんにちは。宅クリ編集部のはるです。
毎日の睡眠に欠かせない布団。でもそこはダニにとって居心地の良い場所でもあります。布団のお手入れを怠ると、ダニによるアレルギーやぜんそく、肌トラブルにつながることもあるので、気を付けたいですよね。
今回は布団に潜むダニについて、ダニ対策と合わせて紹介したいと思います。
布団に潜むダニとは?
布団にはダニが生息しやすいことをご存知ですか?
ダニにとって快適で繁殖しやすい環境は、温度が20~30℃、湿度が60~75%と言われています。布団は私たちの体温や汗によって、ダニにとって居心地が良い環境になっているのです。
一説には、一枚の布団の表面には約360匹、布団内部の中綿には約27万5000匹ものダニがいると言われています。考えるだけで鳥肌ものですね。
家の中にいるダニの種類と特徴
屋内で生きているダニは、屋内塵性ダニ類と総称されています。この屋内塵性ダニ類に当たるのが「ヒョウヒダニ(チリダニ)類」「コナダ二類」「ツメダニ類」の3種類。中でもヒョウヒダニ類の「コナヒョウヒダニ」「ヤケヒョウヒダニ」が70%~90%を占めています。
・ヒョウヒダニ(チリダニ)
じゅうたんや布団、家具などに多く生息。年中家の中で見られるダニです。人のフケやアカ、ほこりなどの有機物を食べて増殖し、大量発生すると、死骸やフンがアレルギー症状の原因になります。人を刺すことはありません。
・コナダ二
小麦粉、砂糖、乾燥果実をはじめとする乾燥食品や、医薬品、畳などに発生するダニ。高温多湿が好きで、梅雨時や秋口に増殖し、繁殖力も高いのが特徴です。たくさん発生すると、コナダニを捕食するツメダニが増殖する可能性があります。コナダニ自体は人を刺しませんが、ツメダニは人を刺すことがあります。
・ツメダニ
ヒョウヒダニやコナダニなどを食べて生きているダニ。餌になるダニが増えると、ツメダニの数も増えます。梅雨時から秋口に増殖しやすく、人を刺すことも。刺されると、肌のかゆみや、赤くはれるといった症状が出ます。
・イエダニ
ネズミ、鳥に寄生する吸血性のダニ。5月~9月に発生します。ネズミの巣で大量発生した場合や、ネズミが死んだ場合などに場所を変えて人から吸血します。暗い場所などに潜んでいて、夜になると吸血をします。
布団に潜むダニとは?
布団にどんなダニがいるかというと、主に「ヒョウヒダニ(チリダニ)」という種類です。
人を刺すことはありませんが、人のフケやアカなどをエサに生きていて、このダニの死骸やフンがアレルギーやぜんそくなどの原因になります。ほぼ1年中、家に生息していて、じゅうたんなどにも住みつきます。
寿命は2~3カ月ですが、15日~20日で卵から成虫へと成長します。メスは1日に1,2個の卵を産むのでどんどん増殖してしまいます。また、1mgの汗があれば約300匹が生息できると言われています。
アレルギーの元とされるのがこのヒョウヒダニで「コナヒョウヒダニ」「ヤケヒョウヒダニ」というチリダニ科のダニです。
体長は0.3~0.4mm程の小さなダニで、フンは10~40マイクロメートル(1マイクロメートルは1mmの1/1000)と微細。
このフンは人が呼吸する際に吸い込みやすいので、アレルギー症状に影響することが考えられています。
もう一つは「ツメダニ」という種類。ヒョウヒダニなどをエサにしているので、ヒョウヒダニが多いとツメダニも多くなります。
人の血を吸うことはありませんが、間違って人を刺すこともあり、皮膚のトラブルの原因になります。このダニは梅雨時や秋口に増えやすく、8~9月に被害が多くなります。
正しい「布団のダニ対策」とは?
布団の中に生息するダニを取り除くには、どうしたら良いのでしょうか? 効果的な方法を紹介するので参考にしてくださいね。
高温でダニを死滅させてから、洗い流す!
「洗濯をすればダニがすべて消滅する」というのは残念ながら間違い。
ダニの死がいやフンは洗い落とせても、生きているダニはしがみつく力が強いので簡単には洗濯で落とせません。
ダニを死滅させるには、50℃以上の環境に20分以上置くことが必要です!
布団をしっかり熱してダニを死滅させてから洗い流すことで、布団のダニを退治することができます。
ダニを熱で死滅させる方法
① コインランドリーの乾燥機を使う
コインランドリーの乾燥機は一般的に55℃以上になるので、乾燥機にかけることで生きているダニもKOできます。
② 布団乾燥機を使う
布団乾燥機を使う場合は、暖かくなる袋の部分を布団でくるみ、さらに上から布団や毛布をかけて熱を逃がさないようにして熱します。
乾燥時間は90分~120分に設定しますが、まんべんなく熱する必要があるので、表と裏それぞれ2回程度繰り返すのがおすすめです。
③ 真夏の晴れた日に車のダッシュボードに置く
炎天下の車内はかなり暑くなるので、車のダッシュボードで熱する方法も。
ただし、季節や天気が限られるのと、まんべんなく熱するために布団をひっくり返す手間などがかかります。
布団を熱した後は、ダニの死がいやフンなどを除去する必要があります。
そのままにしておくと、アレルギーの元になってしまうので要注意です。
布団を丸洗いするのが一番ですが、難しい場合は掃除機をゆっくり丁寧にかけて吸い込むようにしましょう。
ダニ対策スプレー・ダニ対策シートでダニを撃退する
熱以外の方法でダニを撃退する方法もあります。
ひとつはダニ対策スプレー。布団や枕、ソファなどに使えるアイテムで、生きたダニを駆除できるすぐれものです。
ダニを駆除する殺虫成分入りタイプと、ダニを寄せ付けないようにするタイプがあるので、目的によって使い分けましょう。
効果は製品によって異なりますが、1カ月程度持続します。
もうひとつはダニ対策シート。布団・ベッドの下、押し入れなどに敷いて使います。
ダニ対策シートは「ダニを寄せ付けないようにするタイプ」と「ダニを捕獲するタイプ」があり、性質が全く異なるので、注意しましょう。
布団にダニを寄せ付けないレベルで良いのか、しっかりとダニを捕獲して駆除したいかで使い分けたいですね。
布団の丸洗いサービスを利用する
ダニを駆除する方法を紹介してきましたが、いかがでしたか。
「コインランドリーまで布団を持っていくのが大変」「布団乾燥機を使うのが面倒」「ダニ対策アイテムは子どもが小さいから使うのが心配」という場合は、布団の丸洗いサービスを利用するのが便利です。
今はインターネットで申し込める布団の宅配クリーニングサービスがあり、集荷・配達までしてもらえます。 クリーニングのプロが布団を洗い、しっかりと乾燥・仕上げまでしてくれるので、心地よい仕上がりになって戻ってくるのも魅力です。
気になる料金ですが、1枚のみの場合は6000円~7000円程度が平均的です。何枚かまとめて申し込めば、1枚あたり3000円台でクリーニングできる会社もありますよ。
各社のサービス&料金はこちらでチェックできます!
料金とサービスを比較!丸ごと洗いの布団クリーニング完全版>>
ダニによる人体への影響は?
ダニによる影響が大きくなる季節は秋と言われています。
それは、夏に大発生したダニが秋に死滅し、死がいやフンがアレルギー源になるから。
アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどのアレルギー症状を引き起こしたり、悪化させたりする可能性があるのです。
ダニが生息しやすいのは、高温多湿の環境。25~30℃の気温、70%以上の湿度で大発生するので、6月~8月はダニの繁殖のピークです。気密性の高い住居は、気温も湿度も保たれやすく、空気の流れも少ないので、ダニにとって心地よい環境になっています。
気温・湿度が下がってくると同時に、ダニの寿命(成虫になって1ヶ月~3ヶ月)も訪れるので、9月~11月はダニの死がい・フンが大量に出ることになるのです。
それらを気づかないうちに吸い込むことで、喘息やアレルギー性鼻炎や結膜炎、皮膚炎を引き起こしてしまいます。
また、ヒョウヒダニを捕食するツメダニは、人を刺して体液を吸うことがあり、刺されると1、2日後に赤くはれ、かゆみが1週間ほど続きます。肌の柔らかい部分が刺されやすいので、ダニが大量発生する夏は、とくに気を付けたいですね。
清潔な布団を維持するためにすべきことは?
布団自体のダニ対策としては、ダニ自体を熱で死滅させて洗い流す(もしくは掃除機できれいに除去する)ことです。
その後は、いかに布団にダニを住ませないかが重要になってきます。
ダニは、布団以外にも存在するので、枕や毛布・シーツなども清潔にしておきましょう。
顔に接する枕カバーはできれば毎日取り換え、シーツは最低でも1週間に1回はクリーニングを。こまめに洗うことでダニの死がいやフンを洗い流すことができます。
先に紹介したダニ対策スプレーやシートを使って、布団にダニを寄せ付けないようにするのも効果的です。
また、布団は晴れた日に干して、乾燥させることも大切。ダニは乾燥が苦手なので、寝汗による水分を取り除くことも有効です。ただし、布団たたきでバンバンと叩くのはNG。ダニの死がいが砕けて細かくなり、吸い込みやすくなってしまいます。
家のダニ対策をする場合、丁寧にこまめに掃除機をかけることが大切です。布団、カーペット、畳、ソファなど、じっくり掃除機をかけましょう。
目安は、1平方メートルにつき1分程度です。
ダニは目視できないので、吸い取ることができているか不安になりますが、丁寧に掃除機をかけることで着実に取り除けます。
布団のダニ対策は時間もかかり面倒ですが、ダニアレルギー症状を起こさないためにも、こまめに掃除をしたいですね。
忙しい時は布団の宅配クリーニングで丸洗いするのもおすすめですよ!