成人式の着物の色は何色がいいの？

成人式では色とりどりの晴れ着を身にまとった方を見かけます。
成人式では「この色合いの着物を着なければならない」という決まりはなく、自分に似合い好みに合った振袖を選べば大丈夫です。
振袖の色合いが持つ印象を考えながら、一生に一度の晴れ着選びを楽しみたいですね。
また好きな色と似あう色が異なる場合もあるため、振袖選びで大切なパーソナルカラーについてもまとめました。

～目次～: 1. 華やかで格式も高く感じる「赤」; 2. エレガントで品よく見える「黒」「紫」; 3. 知的で清楚な印象を与える「青」「紺」; 4. 柔らかな印象を与える「白」「薄黄」; 5. 人気急上昇で個性的に見える「緑」; 6. 好きな色と似合う色; 7. まとめ

華やかで格式も高く感じる「赤」

成人式で着用する着物の中でも人気が高い色合いが「赤」です。
華やかさや格式の高さが感じられる赤は、成人式という晴れ舞台にはぴったりです。

赤とひとことで言っても、濃淡により印象が大きく変わってきます。
大人っぽくより格の高さを感じるのは濃い色味で、淡い色味は可愛らしい印象を与えます。
赤い着物には五穀豊穣の神が宿る木と言われる「桜文」や、物事が丸く収まるようにと言う願いが込められた「手毬」などの柄が似合います。

エレガントで品よく見える「黒」「紫」

黒や紫はエレガントさが感じられ品よく見える色味です。
黒は高級さが感じられますし、紫はもともと高貴な色合いとして貴人のみに着用が許されてきた色でした。
全体的に暗い色味となるため、ややきつい印象を感じますが、黒や紫を地色として、赤やピンクの大きな花柄などを選べば一気に柔らかな印象を与えます。

黒や紫の着物に合う柄と言えばやはり「花車」や「牡丹」でしょう。
沢山の幸福を招く意味合いを持つ「御所車」は、華やかな色合いで描かれることが多い柄です。
牡丹は百花の女王とも言われる上品な雰囲気を持つ花です。
個性的な和モダンの柄もよいですね。

知的で清楚な印象を与える「青」

振袖の色味として人気が高い色合いの１つが青です。
知的に見え清楚な印象を与える色味となります。

青も濃淡により大きく印象が変わります。
淡い水色に近い青なら爽やかに、より濃く紺に近い色味なら黒ほど暗くなく、モダンな雰囲気となります。

青の着物は幻想的な雰囲気を持つ「辻が花」といった柄も似合います。
長寿を願う「橘」や、淡い青を青空に見立て百花が咲き誇る花柄も人気の柄です。

柔らかな印象を与える「白」「薄黄」

白や薄い黄色・オレンジといった色味は、全体的に柔らかな印象を与えます
成人式の振袖としてはあまり見かけないタイプの色味ですが、清潔で凛としたたたずまいを感じさせることで人気があります。
大人っぽい印象も与えられます。

地色が淡くなるため、柄は大柄で個性的なものが似合います。
大きく描く「梅」や「椿」「御所車」などがおすすめです。
細かな柄よりは、大胆な大柄やレトロモダン柄などが映えます。

好きな色と似合う色

成人式で着用する振袖には、流行の柄や色味などがあります。
また好きな色から選びたいと思う人もいるでしょう。

ですが、着物の場合は好きな色や流行を意識して選ぶよりも、自分に似合う色を選んだ方がよいとされています。
似合う色の着物を着ると表情が華やかに感じられますが、似合わない色の着物を着ると顔が暗く感じられるためです。
「着物に着られている」「何となくぼやけた印象になり老けて見える」といったことが起こりやすくなります。
これは着物の地色は洋服に比べても面積が広いからでしょう。

パーソナルカラーという言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。
肌の色や髪の色、瞳などの色合いを元に、春夏秋冬の四つの季節になぞらえて分類を行う方法があります。
このパーソナルカラーにより似合う色合いが分かれてきます。

同じ赤という色でも、純色に近い色は、冬タイプの方に似合い、ローズピンクは夏タイプの方に似合います。
ややくすみを感じる朱色は秋タイプの方、逆にやや黄味がかった珊瑚色は春タイプの方に似合う色味となります。

このように自分が好きな色の中でも、濃淡やくすみ具合についてはパーソナルカラーに合わせて選ぶようにすると似合う着物選びができますよ。