七五三の男の子はスーツもあり?メリットとデメリットを確認
11月になると神社には晴れ着姿の子どもの姿を見る機会が増えます。
日本の伝統行事である七五三ですが、中にはスーツ姿の男の子を見かけることも増えてきました。
七五三にスーツ姿は適切なのでしょうか。
七五三で男の子がスーツを着用することについてのメリットとデメリットを確認し、子どもにとって適切な服装選びができるとよいですね。
- ~ 目次 ~
- 1. 男の子の七五三は3歳と5歳が一般的
- 2. 普段着なれない着物は窮屈に感じることも
- 3. 気楽に着られるスーツだが特別感は低め
- 4. スーツは着物に比べ寒いが温度調整は楽
- 5. 入学式にも着回しできる可能性がある
- 6. スーツ着用後はクリーニングを行い保管しよう
- 7. まとめ
男の子の七五三は3歳と5歳が一般的
七五三は子どもの成長に合わせ、3歳、5歳、7歳の時にお祝いをする行事です。
この年齢にお祝いをする理由は、日本の伝統的な儀式に由来します。
3歳は乳児期から幼児期に移る年ごろです。
昔は乳児期に命を落とす子どもが多く、無事3歳まで丈夫に育ったことをお祝いし、乳児期には剃っていた髪を伸ばし始める「髪置きの儀」という儀式を行いました。
3歳の七五三はこの髪置きの儀が由来となっています。
5歳は男の子が乳児期から少年期に移り、平安時代には男の子の正装である袴を着る「袴着の儀」や「着袴の儀」を公家階級で行っていました。
当時は男女共に行っていた儀式ですが、江戸時代に入ると女の子は袴着の儀を行わなくなり男の子の行事となったため、5歳の七五三も男の子のお祝いといわれます。
ちなみに7歳は女の子が大人と同じように帯を結び着用をはじめる「帯解の儀」が由来となるため、多くの地域では7歳の七五三は女の子のお祝いとなります。
地域によって男の子は5歳のみという場合がありますが、3歳と5歳の両方でお祝いをすることが多いようです。
3歳や5歳の男の子は活発に動き回り、じっとしていることが苦手なケースが多く見られます。
普段着なれない着物は窮屈に感じることも
洋装に比べると着物は紐や帯を使い着付けていきます。
着付け中はジッとしていることも求められるため、活発な男の子にとっては着物を着る窮屈さとあわせ、着付け中も窮屈な思いをすることで嫌がることがあります。
それに比べ、スーツは着るのが簡単です。
いつものカジュアルなスタイルに比べると動きにくさがありますが、子ども向けに作られたスーツは伸び縮みする素材で作られていたり、簡単に着脱できる工夫も施されていたりします。
このため、着物を着るのに比べるとスーツの方が窮屈感がなく、嫌がる子どもが少ないというメリットがあります。
気楽に着られるスーツだが特別感は低め
着付けも楽で比較的気楽に着られるスーツですが、普段着ている服と似ているために、特別感が低いというデメリットがあります。
特に3歳で着用する被布は、この時を除くと着る機会がない和装となるため「せっかくだから着せておけばよかった」と思うご両親はいるでしょう。
5歳の袴姿も大人とは異なるデザインのものが多く、5歳ならではのかわいさややんちゃな雰囲気を持っています。
伝統行事に臨むという雰囲気も、やはりスーツに比べ和装の方が感じられやすいでしょう。
子どもにとっては動きやすく着なれた服装に近いため、緊張感も持ちにくいかもしれません。
かしこまった行事と感じ取れず、いい意味でも悪い意味でもいつも通りと感じるかもしれませんね。
スーツは着物に比べ寒いが温度調整は楽
着物は重ね着をするため、見た目に比べ暖かく過ごせます。
一方スーツはそのままでは着物に比べ寒く感じることがあります。
ただ、スーツはマフラーやコートなどの防寒アイテムをプラスすることが容易なので、スーツだけでは寒くても温度調整は着物より楽に行えます。
3歳や5歳の子どもは大人が思うより暑がりで、さらに汗かきです。
温かな着物姿は逆に子どもにとっては暑すぎると感じることもあるでしょう。
しかし、簡単に脱ぐことはできません。
スーツならジャケットを脱いだり、袖をロールアップしたりして調整できるので、暑い場合にも便利です。
入学式にも着回しできる可能性がある
5歳の七五三は多くの場合5歳または6歳で行うことになります。
そのため、翌年の春には小学校入学を控えている男の子も多いでしょう。
七五三でスーツを購入した場合は、保育園や幼稚園の卒園式、小学校の入学式に着回せる可能性が出てきます。
また、親族の結婚式などの席で着ることもできるでしょう。
ですが、着物姿や袴姿で入学式に臨む人は少ないため、着物を購入した場合は次に着用する機会がない可能性も。
そのままたんすにしまい込むことになるケースが多くあります。
せっかく購入するのなら、複数回着られるスーツの方がよいとも考えられますね。
スーツ着用後はクリーニングを行い保管しよう
元気いっぱいの3歳や5歳の男の子は、親が見ていないところでいたずらをしたり、座り込んで遊んでいたりすることがあります。
見た目には汚れがないスーツでも、よく見れば砂ぼこりや食べこぼしといった汚れがついているケースは多々あります。
また、子どもは汗かきなので汗がスーツに染み込んでいることもあるでしょう。
5歳の七五三のお祝いで着用したスーツを小学校の入学式で着せようと思ったのに、保管しているうちに汗シミが出てきたり、カビや虫食いが起こってしまったりする可能性もあります。
着用後はクリーニングに出しておくとその点安心です。
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まとめ
子どもの動きやすさや過ごしやすさを考えると、七五三のお詣りにスーツを着用することはメリットがあります。
各家庭の判断で着物にするか、スーツにするかを考えてください。
着物姿は写真だけに残すのも一つの方法ですね。
また、スーツを購入した場合には、次回に着用する時に汚れが気にならないよう、着用後はクリーニングに出しておくと安心です。
思い出の服を保管している間に傷んでしまうことがないように、大切に扱うようにしましょう。