成人式の振袖を購入するメリットは？

成人式の振袖は、一昔前はほとんどの方が自分の振袖を購入するか、親族が着用した着物を譲り受けて着用するかが一般的でした。

今ではレンタルをする人が増えていますが、それでも購入される方も少なくはありません。振袖を購入することにはメリットがあるためです。

そこで振袖を購入するメリットをまとめ、さらに購入相場についてもチェックしましたので、成人式の振袖を購入しようか迷っている方は参考にしてください。

～目次～: 1. 振袖のサイズが自分にピッタリと合う; 2. レンタルにはない振袖を選べる; 3. 自分のものとして何度でも着られる; 4. 購入はレンタルよりも割高？購入相場はいくらくらい？; 5. 振袖の着用後はお手入れしてから保管を; 6. まとめ

振袖のサイズが自分にピッタリと合う

着物はどれも同じサイズではありません。
着物をあつらえる時には身丈や裄（ゆき）、袖丈や前幅、後ろ幅といったサイズを計測し、その人にぴったりと合うように作り上げていきます。

身丈については、おはしょりで多少サイズ調整が行えますが、裄や前幅、後ろ幅については、個人差があるためレンタルでぴったりのものを選ぶのは難しい部分があるでしょう。
背が高い方や背が低い方、やせ型の方やふくよかな方は、レンタルの振袖では自分に合うサイズが見つからない場合があります。
しかし、購入であれば自分にピッタリのサイズの振袖をあつらえることが可能です。

レンタルにはない振袖が選べる

レンタルの場合、多くの人が好む色柄の振袖を揃える傾向があります。
これは、1着を何人もの方に貸し出すことで利益を上げるためです。
そのため、同じ振袖を着た人に成人式の会場で出会ってしまうこともあるようです。

ですが購入する場合は、自分の好みに合わせて選べます。
個性的なデザインの着物が着たい方や、レンタルを見たけど好みのものがなかった方などは、購入することで自分好みの振袖を手にできる可能性が高まります。

また高級素材のアイテムもレンタルにはあまり見られません。
「一生に一度の晴れ着となる成人式の振袖は、高くてもよいものを」と考える方は多いでしょう。
このような希望が叶うのは購入だからこそのメリットでしょう。

自分のものとして何度でも着られる

レンタル着物は決められた一定期間のみ着用可能ですが、購入した場合はいつでも何度でも着られます。
例えば、成人式の晴れ着として購入した振袖を、友人の結婚式で着用したり大学の卒業式に着用したりすることも可能です。

振袖に描かれた柄のデザインにもよりますが、袖を落とすことで結婚後も着られる着物に仕立て直すことも可能です。
こうなれば成人式の晴れ着としてだけではなく、一生ものの着物にもなりますね。

また着物は洋服に比べると長く受け継いで行けるものです。
自分が着た振袖を姉妹で着用したり、子や孫の代に受け継いで行ったりすることも可能です。
これは購入だからこそのメリットといえるでしょう。

購入はレンタルよりも割高？購入相場はいくらくらい？

振袖は訪問着や付け下げに比べても使用する生地が多く、どうしても購入価格が高額になりがちです。
成人式の振袖を購入する時の相場は、小物類を除いた振袖のみの価格で15～60万円ほどが相場といわれています。
これに小物類や肌襦袢や長襦袢といった下着に当たるものなどを含めば100万円ほどかかるケースもあるでしょう。

レンタルの場合は20～30万円ほどかかるのが一般的な相場です。
レンタルでは小物類はセットになっていることもが多いですが、下着類や足袋など直接肌に当たる部分については購入しなければならないものもあります。

さらに、レンタルは1回きりの価格となるため、振袖を何度か着用する機会がある場合には、購入したほうが割安になることがあります。
例えば、成人式の他、近々親族の結婚式を控えているというケース、習い事で振袖を着る機会がある場合は、購入の方が安くなります。
姉妹がいて振袖を着回そうと考えている方も、レンタルより購入の方が安く済みますね。

振袖の着用後はお手入れしてから保管を

着物は、自宅の洗濯機で気軽に洗濯ができるものではありません。
また、着用のたびに洗濯をしなければならないというものでもありません。

基本として着用後は着物用ハンガーに吊るして湿気を飛ばす陰干しを行い、和装ブラシで表面に付いた埃などを払ってからたたみ、たとう紙などに包んで通気性がよい場所に保管をするというお手入れで十分です。

ですが、着物にファンデーションが付いてしまったり、飲食した時の汚れや汗などが付いてしまったりした場合には、汚れを取り除く必要があります。

着物の多くは正絹で作られているため、汚れを残したまま保管すると黄ばみやシミができたり、虫食いで穴が開いたりすることも。
せっかくの振袖が台無しになってしまう危険があるため、着物に付いた汚れは着物専門のクリーニング店に持ち込んでクリーニングやシミ抜きをしてもらうとよいでしょう。
また、着用後着る予定がしばらくない場合も、付着した汗などを落とすためにクリーニングに出すと安心です。