ゴアテックスの衣類は洗濯して大丈夫!?正しい洗い方は?

登山やキャンプ、アウトドアを趣味とする方にはなじみ深いゴアテックス。 もちろん、普段から着用するレインウェアとして愛用している方も少なくありません。

防水性と透湿性を兼ね備えているゴアテックスの衣類は、自宅で洗濯しても大丈夫なのでしょうか?
高価な素材だからこそ、お手入れ方法に悩んでしまうところです。

ここでは、ゴアテックスの衣類の正しい洗い方や注意点などを説明します。

~ 目次 ~
1. ゴアテックスを洗濯しよう!頻度や洗う前の注意点
2. ゴアテックスの洗濯方法とは?洗剤は何を使ったらいい?
3. ゴアテックスのお手入れ方法と撥水性回復について
4. まとめ

ゴアテックスを洗濯しよう!頻度や洗う前の注意点

ゴアテックスを実際に着用してみると、雨に濡れないし内側で蒸れることもないという着心地の良さに驚くはず。 そんなゴアテックスを洗濯するにはどのような方法が適しているのでしょうか。

ゴアテックスは自宅で洗濯できる!頻度はどれくらい?

ゴアテックスはWLゴア&アソシエイツ社が製造販売する防水透湿性素材のことです。 ポリテトラフルオロエチレン(PTEE)を延伸加工したePTFEフィルムとポリウレタンポリマーの2つの素材を複合して作られています。

ゴアテックスは特殊な素材で作られているので洗濯をためらってしまいがちですが、実は家庭で洗うことができるんです。

「洗いすぎるとウェアが傷みそうで怖い」という方もいるかもしれません。
しかし、ゴア社によれば、ゴアテックスの衣類は使用のたびに洗濯することが望ましいとされています。

とはいえ、梅雨の時期など着用の機会が多いと洗濯するタイミングを失ってしまいます。また、Tシャツやカットソー、パンツのように直接肌に触れるものではなく、長時間身に着けているわけでもありません。

そのため、長時間着用したときや汚れが目立つとき、汗をたくさんかいたときなどに洗濯するのがベターです。

ゴアテックスは洗濯しないと劣化する

ゴアテックスはほかの衣類同様、汗や皮脂、泥、ほこりなどで汚れるものです。
汚れが付着したまま放置しておくとせっかくの素材にダメージが及び、劣化が進んでしまうことがあります。 最悪の場合、縫い目を防水している「シームテープ」が剥がれてくる可能性があります。

さらに、表面の汚れは撥水性の低下を招き、濡れや蒸れが発生しやすくなります。 ゴアテックス本来の性能を維持するためには洗濯する必要があるのです。

ゴアテックスの洗濯表示を確認する

ゴアテックスの製品は、基本的に家庭用の洗濯機で洗うことが可能です。 単独での洗濯が望ましく、特に汚れがひどい衣類とは一緒に洗濯しないように気を付けましょう。

念のためタグについている洗濯表示を確認し、洗濯機可かそれとも手洗い推奨なのかを確かめておくと安心です。

ゴアテックスの洗濯方法とは?洗剤は何を使ったらいい?

では、実際にゴアテックスの洗濯方法を紹介していきます。 洗剤の選び方や必要アイテム、洗濯の手順、洗濯後のお手入れを一気に見ていきます。

ゴアテックスは液体洗剤のエマールで洗う

ゴアテックスを洗濯するときは、液体の洗剤が適しています。
というのも、石鹸や粉末洗剤などで洗うと化学反応により新たな汚れができてしまう可能性があるからです。また、柔軟剤やコンディショナー、染み抜き剤、漂白剤の使用も避けてください。

ゴアテックスを洗うときにおすすめなのが、おしゃれ着用洗剤のエマールやアクロンなどです。

ゴアテックスのレインジャケットの正しい洗い方

≪洗濯機の場合≫
ゴアテックスを洗濯機に入れる前に、ジッパーやポケットは全て閉めるようにし、フラップやストラップも留めてください。
洗いむらを防ぐために、フードのあるものはフードを外に出して広げておきましょう。

生地に負担をかけないためにも、洗濯ネットに入れることを推奨します。 洗濯に使用するのは40℃以下のぬるま湯、洗剤は少量に留めておきます。

すすぎは2回以上しっかりと行います。洗剤のすすぎ残しがあると撥水性が低下する恐れがあるためです。

脱水時間は短め、もしくは省いてもかまいません。ゴアテックスはもともと水を通さない素材ですから、脱水の必要性は低いのです。

乾燥機を使用する場合、高温は厳禁です。標準温度に設定しましょう。

≪手洗いの場合≫
洗い桶に40℃以下のぬるま湯とおしゃれ着洗剤少々を入れ、ゴアテックスのジャケットを浸します。 洗剤を泡立てながら全体をやさしく洗います。
このとき、もみ洗いをしてはいけません。

15分間浸け置きをしたら、お湯が泡立たなくなるまで入念にすすぎを行います。

ゴアテックスのお手入れ方法と撥水性回復について

ゴアテックスを長く着続けるためには、洗濯した後のお手入れやメンテナンスが重要です。

ここでは、干し方やアイロンがけの注意点、撥水性回復についてご説明します。

ゴアテックスは陰干して低温でアイロンをかける

乾燥機を使わない場合、風通しの良い日陰に干すのがベターです。 直射日光はゴアテックスの生地を傷める可能性があるため、注意してください。

完全に乾いたことが確認できたら、アイロンをかけることも忘れないようにしましょう。熱で温めることによって撥水性が回復するからです。

低温から中温に設定し、必ずあて布を当ててからアイロンがけをします。
スチームアイロンは使用しないこと、GORE-TEX SHAKEDRY™ ウェアにはアイロンがけしないでください。

アイロンがなければドライヤーでも代用することができます。

ゴアテックスの撥水性回復について

ゴア社の製品はほとんどのものに撥水性加工が施されており、メンテナンスを行うことで回復させることが可能です。
「水をはじかなくなった」「アイロンをかけても撥水性が回復しない」というときは、撥水処理を行う必要があります。

市販の撥水スプレーや撥水剤を用いるのも一つの手ですが、製品や加工方法によってはシミの原因になりかねません。
なかなか撥水性が回復しないという場合や、加工処理に自信がない場合はクリーニング店に任せるとよいです。

ただし、ゴアテックスの衣類のうちGORE-TEX SHAKEDRY™ ウェアGORE-TEX INFINIUM™ ガーメントwith persistent beadingには撥水性加工を行ってはいけません。逆効果になる恐れがあります。

まとめ

ゴアテックス製品は機能性の高さから、スポーツ用品店で勧められることも多いことでしょう。

お気に入りのゴアテックスを長持ちさせるには、定期的なお手入れと正しい洗濯方法がカギを握ります。 大切にしているからといって洗濯しないのは、かえって劣化につながってしまうので気を付けてくださいね。

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