シルクを洗濯するポイント!スカーフやネクタイ洗濯のコツも紹介
シルク(絹)の素材は、柔らかい肌触りと高級感のある光沢が特徴的です。
ドレスやフォーマルウェア、シーツなど用途も幅広く、高級ブランドでも多く使用されています。
しかし、気になるのがその洗濯方法です。
上質な素材だからこそ、注意して洗濯しなければなりません。
そこで、今回はシルクを洗濯するポイント、スカーフやネクタイ洗濯のコツを併せて紹介していきます!
- ~ 目次 ~
- 1. シルクを洗濯するポイントとは?失敗しないための注意点
- 2. シルクのスカーフやネクタイを洗濯する方法とコツ
- 3. シルクの下着を洗濯する方法とコツ
- 4. シルクのパジャマや毛布を洗濯する方法とコツ
- 5. 毛布は浴槽に入れて踏み洗いする
- 6. シルクをクリーニングに出す基準と保管時の注意点
- 7. まとめ
シルクを洗濯するポイントとは?失敗しないための注意点
高い頻度で着用する衣類を毎回クリーニングに出すのは手間ですよね。 大切にしているシルクを洗濯したいとき、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
シルクの特徴を理解しよう
シルクは「絹」とも呼ばれており、蛾の幼虫であるカイコの繭から作られるタンパク質の繊維です。
肌の成分に近いことから“第二の肌”とも言われ、肌に優しいことで知られています。
柔らかくサラッとした素材で保湿性が高い反面、摩耗耐性が低いため毛羽立ちやシワができやすいのが欠点。
虫食いが発生しやすく、日光にさらされると変色する恐れもあります。
そのため、風通しの良い日陰に干し、保管方法にも注意することが重要です。
また、汗で色落ちする性質もあるため、長持ちさせるにはきちんとクリーニングする必要があります。
シルクを洗う前に洗濯表示の確認を
シルクの衣類はデリケートなので、通常の洗濯物といっしょに洗濯機に入れて洗うことはおすすめできません。
そもそも家庭で洗濯してもよいのか、洗濯表示を確認しておきましょう。
洗濯おけや洗濯機のマークが付いている場合、洗濯機で洗うことができます。
洗濯おけと手のマークが表示されている場合は、手洗いできるという意味になります。
洗い桶とバツ印は「家庭では洗えない」という洗濯表示になるため、クリーニングに出すのが望ましいです。
シルクの洗濯には専用洗剤を使う
シルクを洗濯するときは、シルク専用洗剤を使うのが理想です。
もしくは、おしゃれ着洗い専用(ドライマーク)の中性洗剤を使用してください。
汗ジミや黄ばみ、食べこぼしなどを落としたい場合は酸素系の漂白剤を併用しても構いません。
しかし、色落ちのリスクはゼロではないので、目立たない場所で色落ちしないかチェックしてから使用しましょう。
また、シルクのアイテムによっては漂白剤が使用できない製品もあるので、注意が必要です。
シルクのスカーフやネクタイを洗濯する方法とコツ
シルクは水や衝撃に弱いため、手洗いでの洗濯が推奨されています。 特に、スカーフやネクタイなどの小物類はほかの洗濯物との摩擦が起きやすいため、手でやさしく洗いましょう。 ここでは、スカーフやネクタイを洗濯するポイントをみていきます。
シルクの小物類を洗濯するときは低温で!
シルクの小物類を洗うときは、色落ちしないよう水温を低め(20℃以下)にしてください。
洗面器に水と洗剤を入れて洗剤液を作ったら準備完了です。
洗濯前に目立たない場所で色落ちテストをおこなうと安心です。
白いハンカチや綿棒などに洗剤を付けてシルクを軽く擦り、色が付着しなければ問題ありません。
シミや汚れが気になる時は、スポンジでトントンと軽く叩いて落とします。
シルクのスカーフは1枚ずつ洗う
色移りのリスクを避けるため、シルクのスカーフは1枚ずつ洗うようにします。
シワにならないよう畳まない状態で洗剤液に浸けてください。
シルクは水に濡れるとより繊細になるので、揉み洗いは厳禁です。
生地を傷めにくい「アコーディオン洗い」もしくは「振り洗い」がベターでしょう。
アコーディオン洗いというのは、楽器のアコーディオンを弾くように、スカーフの両端を持って寄せる、広げる……を繰り返す方法です。
振り洗いはスカーフの中央を軽くつまみ、素早く振るように洗う方法です。
シルクのネクタイは畳んだ状態で洗う
本来、ネクタイも広げた状態で洗うのが望ましいですが、洗面器の大きさに合わせて4つ折り程度に畳んだ状態で洗剤液の中に浸しましょう。
まずは「押し洗い」(※)をします。
※衣類を手で押して離す動作を繰り返す方法。
スカーフ同様、揉み洗いは避けてください。
次に「揺らし洗い」をおこないます。
洗剤液の中で泳がせるようにする方法が揺らし洗いです。
柔軟剤とタオルドライで仕上げる
洗剤の泡がなくなるまで2~3回、水を交換してすすぎをおこないます。
シルク本来の滑らかさを出したい場合は柔軟剤仕上げをおこなうと良いです。
最後に脱水をおこないますが、洗濯機の脱水機能を使わず、タオルドライで水分を取ります。
広げたバスタオルの上にスカーフやネクタイを乗せ、優しく包み込んで上から軽く押すのがポイントです。
シルクの下着を洗濯する方法とコツ
シルク製品の中でも、着用する頻度が高いのが下着です。
直接肌に触れることから、汗や皮脂による汚れが大半を占めています。
洗濯せずに放置しておくと皮脂が酸化し、繊維の劣化や変色を招いてしまいます。
なるべく着用したその日のうちに、遅くとも1週間以内に洗うようにしましょう。
シルクの下着を洗濯するには、ちょっとしたコツが必要です。
シルクの下着は裏返して手洗いする
シルクを傷めないよう、洗濯するときは裏返して洗うのが基本となります。
ただし、肌側もシルクの下着は裏返さなくて良いです。
ブラジャーやカップ付きキャミソールなどは変形する恐れがあるため、洗濯機を使わず手洗いするようにします。
カップが脱着可能の場合、取り外して別々に洗うことで汚れが落ちやすくなります。
手洗いする場合、洗面器にシルク専用洗剤か中性洗剤を入れて押し洗いします。
すすぎの後は、ぎゅっと絞らずに手でふんわりと絞るようにしてください。
洗濯機の場合はネットに入れて手洗いモードで
ワイヤーの入っていないキャミソールやショーツ、肌着などであれば洗濯機で洗うことができます。
きれいに畳んだ状態で目の細かい洗濯ネットに入れ、衣類同士の摩擦を極力少なくしましょう。
1枚ずつ洗うのが理想的ですが、同じ生地、色のものであれば同時に洗濯しても構いません。
標準コースではなく、手洗いモードやドライコース、おしゃれ着コースなどを選択します。
脱水は15秒程度に留め、なるべく短時間で済ませます。
シルクのパジャマや毛布を洗濯する方法とコツ
シルクのパジャマや毛布、ニットなど比較的大きな製品は「洗濯機可」の洗濯表示が付いていることがあります。
洗濯機可のマークが付いていれば自宅の洗濯機で洗っても問題ありません。
もちろん、洗濯表示が「手洗い可」になっている場合は手洗いがベターです。
ここではシルクのパジャマや毛布を洗濯するポイントを説明します。
パジャマは振り洗いか押し洗いをする
シルクのパジャマの洗濯も中性洗剤を使います。
≪手洗いのコツ≫
洗面器にぬるま湯と洗剤で洗剤液を作り、畳んだパジャマを浸します。
洗剤液の中でパジャマを揺らすように振り洗い、もしくはゆっくりと押し洗いします。
すすぎが終わったら、タオルドライで水気を抜き取りましょう。
≪洗濯機のコツ≫
洗濯機に入れる場合は、毛羽立ちを防ぐため、パジャマを裏返してネットに入れます。
手洗いコースで洗い、脱水時間は極力短く設定するのが良いです。
洗濯機で洗った場合も、できればタオルドライしてください。
毛布は浴槽に入れて踏み洗いする
洗濯機不可のマークがあるが手洗いは可能な場合、または洗濯機に十分な容量がない場合、毛布を浴槽に入れて洗うという方法があります。
毛布専用洗剤や中性洗剤を浴槽に入れ、毛布が完全に浸かるようにします。
転倒しないように注意を払いながら、足で踏み洗いしていきましょう。
シャワーですすぎ、お好みで柔軟剤を使用します。
その後、毛布を脱水したら、乾く前に軽くブラッシングします。
そうすることでふわっとした仕上がりになるのです。
シルクをクリーニングに出す基準と保管時の注意点
「シルクを洗濯したいけれど、自宅で洗うことに抵抗がある」という方もいるのではありませんか?
どういったときにシルクをクリーニングに出した方がいいのか、普段の保管方法と併せてみていきましょう。
シルクは高頻度で洗濯しないほうがいい
下着やパジャマを除き、シルクはあまり頻繁に洗濯する必要はありません。
デリケートな素材であるシルクにとって、洗濯は大きな刺激となるからです。
製品や使用頻度によっても異なりますが、汚れが目立ってきたタイミングで洗濯するのが良いと考えられます。
シルクをクリーニングに出す基準とは?
シルクは自宅で洗濯すると独特の質感が落ちる可能性があります。
従って、高価な衣類やお気に入りの衣類はクリーニングに出した方が安心です。
特に、毛布は家庭で洗濯するのが難しいため、クリーニング店で洗ってもらうことをおすすめします。
衣替えの時期に、他の衣類と同時にクリーニング店に出せば手間も省けます。
食べこぼしやシミなど、突発的に汚れた場合は、その都度クリーニングに出してください。
シルクを保管するときの注意点
シルクの保管時に気を付けたいのが、直射日光(変色)と湿気(カビ)、害虫(虫食い)です。
洗濯後はよく乾燥させ、日の当たらない暗所で保管します。
押し入れやクローゼットに収納する場合は防虫剤を入れ、湿気がこもりにくい上段に置くのがポイントです。
また、クリーニング用のビニール袋は必ず外すようにします。
まとめ
シルクと言ってもさまざまな製品があり、中には家庭で洗えないものもあります。
また、デリケートな素材なので、家庭で洗う場合は中性洗剤で手洗いする必要があるなど、それなりに手間がかかります。
風合いを維持したい、生地を傷めたくないという方は、クリニーニングに出すようにしましょう。