スーツ&ズボンを自宅で洗濯!洗濯機・洗濯ネットを使って簡単に♪
こんにちは。宅クリ編集部のなみです。
みなさんはスーツのクリーニング、どうしていますか?
ご自身や旦那さん、子どもさんが頻繁にスーツを着るご家庭は「そろそろクリーニングに出したいけど、クリーニング代がなぁ…」と思うこともあるのではないでしょうか。
スーツ上下をクリーニングに出すとだいたい1000円~2000円くらいが相場です。
クリーニング店大手の白洋舎の場合、スーツのドライクリーニングが1800円+税。これに汗すっきり加工を加えると計2700円+税、さらにズボンの折り目加工は1本につき1000円+税で、合計は3700円+税に!(2018年5月現在)。
1着でこの料金なので、数着出すと…ちょっと大きな額になってきます。そのお金があればちょっと贅沢なランチだってできちゃいますよね!
クリーニング代の負担を少しでも軽くしたい!そんな時にぜひ実践してほしいのがスーツの自宅洗いです。家で洗えるものと洗えないものの見分け方から、手洗い&洗濯機洗いの方法、毎日のお手入れのポイントまで紹介していきます。
洗い方は実際に家にあるスーツを使ってレポート!普通のスーツだけでなくウォッシャブルスーツも洗ってみました。ぜひ参考にしてくださいね。
- ~ 目次 ~
- 1. スーツはクリーニングに出さず家で洗濯できるの?
- └・最初に洗濯表示を確認! 必ず上下セットで洗うこと
- └・スーツの生地について
- 2. 自宅でスーツを洗濯するために用意するものは?
- └・必要なアイテム
- └・洗濯を始める前にしておきたいこと
- 3. “やさしく手洗い”で スーツを洗ってみました
- └・手洗いの手順
- 4. 家の洗濯機でスーツを洗ってみました
- └・洗濯機洗いの手順
- 5. ウォッシャブルスーツの洗い方は? 実際にチャレンジ!
- └・ウォッシャブルスーツをシャワーで洗う手順
- └・ウォッシャブルスーツのシャワー洗いを終えて
- 6. 家で洗ったスーツはどうやって乾かす?
- └・干し方の洗濯表示
- └・ジャケットの干し方
- └・ズボン(スラックス)の干し方
- 7. 仕上はアイロン!自宅洗い後のスーツはアイロンがけマスト
- └・アイロンの温度設定は?
- └・ジャケットのアイロン掛け
- └・ズボン(スラックス)のアイロン掛け
- 8. スーツの毎日のケアと保管で気を付けたい点
- └・毎日のケア
- └・保管など
- 9. まとめ
1. スーツはクリーニングに出さず家で洗濯できるの?
・最初に洗濯表示を確認! 必ず上下セットで洗うこと
スーツが洗えるかどうかは、洗濯表示に書かれているマークで見分けることができます。家で洗える表示であれば、クリーニング店に出さずに家で洗濯することが可能です。
そして、スーツを洗う時の大原則が「上下セットで洗う」こと。
洗濯をすれば少なからず色褪せの可能性があります。ジャケットとズボンの片方だけ洗うと上下で色が変わってきてしまうので、面倒でも“必ず上下セット”で洗うようにしましょう!
<家で洗える表示>
<家で洗えない表示>
洗濯表示が「家で洗えない表示」だったら、クリーニング店にお願いすることをおすすめします。無理に家で洗ってスーツが台無しになってしまったら本末転倒!
家で洗えるスーツでも「絶対に洗濯で失敗したくない」というものは、クリーニング店にお任せした方が安心です。
ちなみに今回洗おうとしているスーツ、夏物のズボンは洗濯可能でしたが、ジャケットは水洗い不可のマーク…。そして冬用は上下ともに水洗い不可のマーク!でも家族の了承を得て洗ってみることにしました。
どうなったかもレポートしているので、ぜひ最後までご覧くださいね。
●スーツの生地について
一口にスーツと言っても使われている生地は様々。どんな生地かによって特徴や扱い方も変わってきます。 スーツによく使われる繊維生地についてまとめてみました。
【スーツの生地によく使われる化学繊維】
・ナイロン(ウールとの混紡などで使われる)
利点:丈夫で軽い。乾きが早い。伸縮性がありシワになりにくい。摩擦や曲げに強い。
欠点:吸水性が低い。熱に弱い。静電気が起きやすい。日光で黄ばむことがある。
・レーヨン(混紡のほか、スーツの裏地でよく使われる)
利点:吸湿性が高い。肌ざわりが良い。光沢性あり。
欠点:水に濡れると強度が低下。水に濡れると縮みやすく、シワになりやすい。
・ポリエステル(ウールとの混紡のほか、スーツの裏地でよく使われる)
利点:とても丈夫で軽い。乾きが早い。弾力性があり、シワになりにくい。
欠点:吸湿性が低い。静電気が起きやすい。
【スーツの生地によく使われる天然繊維】
・ウール(羊毛)(最も代表的なスーツ生地)
利点:保湿性が高い。吸湿性に優れる。伸縮性がある。弾力性がある。耐久性がある。手ざわりが良い。シワになりにくい。
欠点:縮みやすい。虫がつきやすい。
・カシミア(山羊の毛)(秋冬向きのスーツ生地)
利点:ウールより繊維がきめ細かい。上品な光沢。肌ざわりがソフトで着心地が良い。
欠点:毛玉ができやすい。デリケートで扱いに注意が必要。高価。
コットン(カジュアルな雰囲気のスーツに使われることが多い)
利点:丈夫。熱に強い。吸湿性に優れる。
欠点:シワになりやすい。水洗いで縮むことがある。色落ちすることがある。
このように、スーツは化学繊維や天然繊維、また両者を織り交ぜた混紡の生地でできています。1着に対して様々な生地が使われているからこそ、素人が洗濯をすると失敗しかねないというのも良く分かりますよね。
ウール100%の生地のスーツなら、セーターと同じく縮んだりゴワゴワした風合いになったりするリスクもあるので要注意です。
スーツを洗う時は洗濯表示や素材を見て、家で洗うか慎重に判断しましょう。
2. 自宅でスーツを洗濯するために用意するものは?
家でも洗えるスーツということが分かったら、洗濯の準備をしましょう!
必要なアイテム
用意したいアイテムはこちら。
【洗濯時】
・中性洗剤
エマール、アクロンなどおしゃれ着洗い用の洗剤。
・柔軟剤
・洗濯ネット
ジャケット用とズボン用の2枚を用意。畳んだ状態でぴったり収まるサイズがベスト。
【乾燥】
・ハンガー
スーツのジャケットに合った立体的なものと、ズボン(スラックス)用のもの。
・タオル
ハンガーの肩のサイズが合わない場合や、ハンガーの跡が付くのを防ぐ時に使用。
・ハンカチ
ズボン(スラックス)の裾を挟む時に、クリップの跡が付くのを防ぐ時に使用。
【アイロン掛け】
・アイロン
スチーム機能があるものがおすすめ。
・アイロン台
・あて布
・霧吹き
シワがなかなか取れない時に便利。
・バスタオル
ジャケットの袖に入れて使うと便利。
・洗濯を始める前にしておきたいこと
・生地の色落ちのチェック
スーツによっては洗濯で色落ちする場合があるので、洗濯前に確認しておくことが大切です。下に紹介している方法で簡単にチェックできるので、洗濯をする前に必ず行いましょう。
【色落ちチェックの方法】
①ティッシュを濡らし、濡らした部分に中性洗剤の原液をつける。
②スーツの裏側などの目立たない場所に①のティッシュを置き、5分間放置する。
③時間になったらティッシュに色が移っていないか確認する。
ティッシュに色が移っていなければ洗濯に進んでOKです!
もしもティッシュに色が移っていたら、家での洗濯はやめてクリーニング店に出す方が良いでしょう。
・ポケットの中身の確認
洗濯を始める前にポケットに何も入っていないか確認しておきましょう。スーツはポケットがたくさんあるので見落としのないように。クリップや小銭などは洗濯機の故障にもつながるので念入りにチェックを!
3. “やさしく手洗い”で スーツを洗ってみました
生地にできるだけ負担をかけずに洗うなら手洗いがおすすめです。丁寧に押し洗いすることでシワのリスクが軽減できると言われています。状態を確認しながら洗濯できるので安心感もありますよね。
今回手洗いで洗濯するスーツ(冬物)はこちら。
・ジャケットの洗濯表示
・ズボンの洗濯表示
素材は表地が毛50%、ポリエステル50%。腰裏がポリエステル65%、綿35%。
かなり着古しているスーツです。上下ともに水洗い不可の表示ですが、思い切って洗ってみることにします。
・手洗いの手順
①汚れ部分に洗剤を塗る
汚れやシミがある部分に、中性洗剤(原液)を塗っておきます。
※今回目立った汚れは無かったので、この工程はパスしました。
②洗面台にためた水に中性洗剤を混ぜ、洗濯液をつくる
※中性洗剤はパッケージの表示に合わせた量を入れます。
水8Lに対してエマールを20ml投入し、よく混ぜます
③ジャケットとズボン(スラックス)を押し洗い
ジャケットとズボン(スラックス)を折りたたみ、洗濯液につけてやさしく押し洗いします。
「スーツ上下をやさしく押し沈め、浮いてきたら再び押し沈める」を20回繰り返しました。
水が汚れてきて、スーツの汚れが落ちていることを実感!
④脱水
洗面台の水を抜いただけの状態です
⑤すすぎ1回目
洗面台に再び水を溜め、やさしく押しながらすすぎます。
10回ほど押してすすぎました。泡もほとんど出なくなりました
⑥脱水
再度、洗面台の水を抜いて脱水。
⑦すすぎ2回目
2回目のすすぎは、柔軟剤を加えます。
柔軟剤は水9Lに対して4mlに。今回のすすぎは5回程度押してすすぎました
⑧洗濯機で脱水
洗面台の水を抜き水気を切ったら、洗濯ネットにジャケットとズボンをそれぞれ入れ、洗濯機へ。シワになるのを避けるため、洗濯機の回転が速くなってから10秒程度でストップします!
⑨洗濯終了
脱水が終わり、洗濯ネットからジャケットとズボンを取り出します。
最初からついていたシワはそのままですが、新たにシワが増えた感じはありませんでした。
4. 家の洗濯機でスーツを洗ってみました
次は洗濯機を使ってスーツを洗ってみます!
洗濯機で洗うスーツがこちら。
・ジャケットの洗濯表示
・ズボンの洗濯表示
夏用のスーツです。ズボンは水洗いOK、ジャケットは水洗い不可の表示ですが、洗濯機で洗ってみることにします。
・洗濯機洗いの手順
①汚れ部分に洗剤を塗る
汚れやシミがある部分に、中性洗剤(原液)を塗っておきます。
ジャケットのポケット、ズボンの右ひざ部分の汚れに洗剤を塗りました
②ジャケットとズボン(スラックス)をそれぞれ洗濯ネットに入れる
汚れがある部分が外側になるようにをたたみ、それぞれ洗濯ネットに入れます。
※ジャケットのボタンは外します。ズボンはチャック・金具を閉め、センターラインに折り目がつくようにしてたたみます。
③洗濯機に入れコースを洗濯
ジャケットとズボンを洗濯機へ。コースはドライコース(手洗い・おうちクリーニング・ソフトコースなど、洗濯機の機種によって名称は異なります)を選びます。脱水は最短の設定に。
④洗濯機に水が溜まってから中性洗剤を入れる
洗濯槽に水が溜まってから洗剤を入れます。洗剤をあらかじめ水に溶かし混ぜたものを用意し、洗濯槽に流しいれてもOKです。
水が溜まる前に洗剤を入れると洗剤の濃さにムラができ、洗濯後にスーツに色ムラが出てしまうことがあるので要注意!スーツの上に洗剤を直接かけるのはNGです。
⑤脱水
脱水の時間が長いとシワになるので、最短時間(1分程度)に。設定できない場合は手動で止めます。
⑥洗濯終了
洗濯機で1分脱水しているので、シワがついてしまうのでは?と心配していましたが、意外と大丈夫でした。もともとあったシワはそのまま残っている感じです。
5. ウォッシャブルスーツ(洗えるスーツ)の洗い方は? 実際にチャレンジ!
近年増えているのが、家で洗えることをウリにした洗えるスーツこと「ウォッシャブルスーツ」。クリーニング店に出さず、家庭で簡単に洗えるので経済的ですよね。私も春夏用のスーツとしてウォッシャブルスーツを購入したところです!
このウォッシャブルスーツ、先に紹介した手洗いや洗濯機はでの洗濯はもちろん、シャワーでも洗えるとのこと(洗剤の使用なし)。さっそく洗濯にチャレンジしてみます。
・ウォッシャブルスーツをシャワーで洗う手順
①洗濯表示をチェック
・ジャケット
・スカート
念のため洗濯表示をチェック。水洗いOKなので安心して洗濯へ
②ジャケットとボトムを裏返してハンガーにかける
スーツとボトム(今回はスカート)を裏返してハンガーにかけます。
③ジャケットとボトムに40℃くらいの温水シャワーをかける
④ジャケットとボトムを表に返して、表面にも温水シャワーをかける
裏面にシャワーをかけたら、表に返してハンガーにかけ直して、表面にも温水のシャワーをかけます。
裏からのシャワーでほとんど濡れたので、短時間で全体を濡らすことができました
⑤そのまま水滴が落ちなくなるまで吊るす
表面にシャワーをかけ終わったら、そのまま水滴が落ちなくなるまで吊るしておきます。
スカートは挟んでいる部分に跡がつかないようにタオルをかませました。ジャケットも肩部分の跡がつかないよう、ハンガーにタオルを巻いています
⑥水がしたたり落ちなくなったら陰干し
水滴が落ちなくなったら、風通しの良いところで陰干しをします。
約半日ベランダで陰干しをしたのですが、スカートのタオルをかませた部分が乾ききっていませんでした
⑦終了
翌朝1,2時間ほどベランダで再度乾燥。スカートもしっかり乾きました。スカートのシワが気になりますが、他はシワもなくきれいに仕上がりました。
ウォッシャブルスーツのシャワー洗いを終えて
この洗い方はウォッシャブルスーツにシャワーをかけるだけなので、本当に簡単でした。出張をした時にホテルの浴室でささっと洗うこともできそうですね。
ただ、洗剤を使わないので「汚れを落とす」という点では微妙だと感じました。しっかり洗いたい場合は、洗剤を使った手洗いや洗濯機洗いがおすすめです。
部分汚れなら、その部位だけ先に洗っておいてその後シャワー洗いをしても良さそうです。
6. 家で洗ったスーツはどうやって乾かす?
スーツを洗い終えたら、次は乾燥です!
洗濯物の干し方については洗濯表示に書かれているので、洗濯時と同様にチェックしましょう。
・干し方の洗濯表示
現在の洗濯表示は旧洗濯表示と比べ、より細かい指示になっています。干す前に確認をしておきましょう。
【洗濯表示】
引用:消費者庁ホームページ http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html
【旧洗濯表示】
引用:消費者庁ホームページ http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash.html
・ジャケットの干し方
①肩部分にハンガーの跡がつかないよう、ハンガーにタオルをかける。
②ジャケットをハンガーにかけ、シワを手のひらでたたきながら伸ばす。
③ジャケットの形を整える。※ボタンを留めるかどうかは、どちらが形が整うかで判断。
ボタンを留めない方が襟部分が整ったので、ボタンを外しておきます
・ズボン(スラックス)の干し方
①シワになった部分を伸ばし、センタープレスの折り目に合わせて折ります。
②裾の部分をはさんで吊り干しにします。※裾に跡がつかないようタオルなどをかませます。
ウエストの重みでシワが伸びるのできれいに干せます!
7. 仕上はアイロン!自宅洗い後のスーツはアイロンがけマスト
スーツの洗濯の締めくくりは何といってもアイロン掛け!
アイロン掛け次第でスーツの見栄えも変わってくるので、最後まで気を抜かずにいきましょう。スーツはアイロン掛けをすると生地がテカテカになる可能性があるので、あて布をお忘れなく!
今回洗ったスーツはシワが多かったので、完全に乾かさず、少し湿った状態でアイロン掛けをしました。霧吹きを使わずアイロン掛けをしたい場合は、すこし湿った状態でのアイロン掛けもおすすめです。
・アイロンの温度設定は?
アイロンの温度は生地によって設定を変える必要があります。洗濯表示にもどれくらいの温度が適正か表示されているので、チェックしておきましょう。
【洗濯表示の見方】
引用:消費者庁ホームページ
【素材ごとのアイロン温度の目安】
綿、麻:180℃~200℃
ウール:140℃〜160℃
ナイロン、アクリル:110℃〜130℃
・ジャケットのアイロン掛け
スーツのジャケットは、袖→後ろ身頃(背中)→前身頃→ラペル(下襟)→カラー(上襟)の順にアイロン掛けするのがベスト。シワが残りにくいので、上手にアイロン掛けできるというメリットがあります。
順番通りにアイロン掛けのポイントを見ていきましょう!
①袖
肩から袖に向けてやさしくアイロンをかけます。袖にバスタオルを入れて立体的にするとかけやすいです。
②後ろ身頃(背中)
中央から外へ、広げるようにアイロンをかけます。
腰あたりにシワが多かったので、その部分はしっかりプレスしながらかけました。
③前身頃
左右片面ずつアイロン台に被せ、やさしくアイロンをかけます。ポケット部分はシワが寄らないように丁寧に。
④ラペル(下襟)
ラペルは折り目を強くつけすぎないことが大切。折り目が強すぎると立体感が崩れてしまいます。やさしく軽くアイロン掛けをし、余熱で形を整えます。
⑤カラー(上襟)
カラーは裏側から。裏側の厚手の生地を引っ張りながら、しっかりアイロンをかけて形を整えます。
・ズボン(スラックス)のアイロン掛け
ズボン(スラックス)は、折り目がポイント。腰周り→ヒップ→脚→裾の順番でアイロン掛けをします。
①腰周り&ヒップ
アイロン台に履かせるようにして、ずらしながら一周アイロンを掛けます。裏地のシワが気になる場合は、裏地をプレスしてから表へ。
ファスナーやボタンに気を付けながら、腰周り→ヒップの順番で丁寧にかけます。
②脚
折り目に合わせてズボンをたたみ、左右片方ずつアイロンを掛けます。方向は上から下(腰から裾)。折り目がずれないように細心の注意を払いながら、折り目をプレスします。
③裾
最後の仕上は裾。内側から丁寧にアイロン掛けします。
以上でスーツのジャケットとズボンのアイロン掛けは完了です!
アイロンでシワを伸ばし、ズボンの折り目をきっちりつけるだけでもスーツが見栄え良く仕上がります。
ちょっと面倒ですが、アイロン掛けも頑張りましょう。
8. スーツの毎日のケアと保管で気を付けたい点
いくら家でスーツが洗えるといっても、生地の傷みや型くずれのリスクがあるので、普通の衣類のように頻繁には洗えません。そこで大切になってくるのが毎日のケアと保管方法です。
毎日のケア
・着用後はポケットを空にしてスーツ用のハンガーにかける
スーツを着た後は、ポケットに入っているものをすべて取り出して、スーツ専用のハンガーにかけておきましょう。
ポケットにものを入れたままにしておくと、型くずれやシワの原因になってしまいます。
ジャケットをかけるハンガーは、厚みがあり肩幅が合ったものにしましょう。木製のタイプの方が吸湿性が高いのでおすすめです。
ズボン(スラックス)は、クリップで挟めるタイプのハンガー(乾燥時に使ったもの)を使います。裾の部分をクリップでとめ、逆さまの状態で吊るしておくとシワも伸びて一石二鳥!
・1日着たら2日は休息を
スーツにダメージを蓄積させないためには「1日着たら2日休ませる」のが鉄則!休ませることで、汗などの水分が蒸発しシワも伸びます。
シワがついてしまったら、霧吹きで水をかけて自然乾燥を。それでも取れない場合は、アイロン(スチーム機能のあるもの)でシワを伸ばしましょう。
・直射日光が当たらない所に置く
1日着たスーツを次の出番までの間保管する場所は、色褪せ防止のため、直射日光が当たらない場所にしましょう。
ただしクローゼットにすぐしまうのはNG。風通しの良い場所で湿気をとってからにします。ホコリの付着を防ぎたい場合は、タオルや布を襟・肩まわりにかけておくのがおすすめです。
保管など
・保管の前にブラッシングを
定期的にしておきたいのがスーツのブラッシング。虫くい防止にもつながるので、保管の前にはブラッシングをしておきたいですね。
方法は、
①スーツの全体を軽く叩いて汚れを浮かせる
②ブラシを生地に対して直角にあて、軽くブラッシングしていく
という2ステップです。
ブラッシングしておきたい場所は、肩や襟周り(襟の裏も)、袖口、ポケット、パンツの裾です。
・クリーニングはシーズン中に1回程度
スーツの洗いすぎはダメージにつながるので、頻繁にクリーニングするのは避けましょう。シーズン中に1回程度が最適と言われています。
スーツをクリーニングに出す際のポイントはこちらの記事をチェックしてくださいね。
https://www.clehikaku.com/suits.html
・自宅保管する場合
洗濯・クリーニングなどで清潔にしてから、湿度が低く、直射日光が当たらない場所へ。スーツに合ったハンガーにかけて保管します。
ホコリ防止のためにスーツカバー(不織布など通気性のあるもの)をかけるのもおすすめです。クリーニングから戻ってきた時のビニールは通気性がないのでNG。外して保管しましょう。虫食い防止のための防虫剤も忘れずに。
9. まとめ
- スーツは水洗い可能なものであれば、自宅でも洗濯が可能!
- 洗濯する場合は必ず中性洗剤を使う
- 乾燥はスーツに合ったハンガーを使う
- 洗濯後は丁寧にアイロン掛けをする
- 毎日のケア、保管にも気を付ける
スーツの洗濯は意外と簡単!水洗い不可のジャケットも何とか仕上がりました
今回、家でスーツを洗ってみて「意外とスーツは家で洗っても大丈夫なんだ!」と思ったのが正直なところ。上下とも水洗い不可マークのスーツは手洗い、ジャケットのみ水洗い不可(ズボンは水洗い可)のスーツは洗濯機で洗いましたが、洗濯ジワはつかず、むしろ洗う前のシワが取れてきれいになった感じすらしました。
ただ、もともとスーツが古い(型くずれあり&シワがひどい)からか、アイロン掛けが甘かったのか、ジャケットはいまいちな仕上がりに。とくに手洗いした冬用のジャケットは伸びたと思っていた前面のシワが残っていたのが残念。
でも、洗う前よりは良いコンディションになったので、合格ラインぎりぎりくらいかな…。水洗い可能なタイプのジャケットなら、きれいに仕上がるのかもしれませんね。
ズボンはどちらも洗う前よりピシッときれいに仕上がりましたよ!
冬物スーツ(手洗い)ビフォー・アフター
夏物スーツ(洗濯機)ビフォー・アフター
今回は水洗い不可のアイテムも洗ってしまいましたが、基本はクリーニング店に出すべきアイテム。みなさん、ご家庭で洗う場合はよーく洗濯表示をご確認の上、慎重にご判断くださいね!
宅クリ編集部のなみでした。