水洗い加工ってどういうこと?
皆さんは「スーツをクリーニングに出したばかりなのに、なぜか汗臭さが残っている」「1年前にクリーニングに出してからしまったのに、洋服に染みがついている」といった経験はありませんか?
実はこれは、クリーニングに出しても落ち切れていない「汗汚れ・水溶性の汚れ」が原因と言われています。
クリーニングに出せば、全ての汚れや匂いがキレイに落ちると思っている方が多いようですが、実際にはお店や手法によって落ちやすい汚れ・落ちにくい汚れが異なります。
そもそも一言でクリーニングと言っても、実は大きく2つの種類があります。一つは油系の汚れに強いドライ、もう一つは汗や水溶性の汚れに強い水洗いと言われるものです。
一般的にクリーニングと言うとドライを指すため、汗や水溶性の汚れは完全に落ちずに残ってしまうという事です。最近では水洗い加工をしてくれるクリーニング屋が増えているので、事前にお店の方に聞いてみると良いです。
では、クリーニング屋の水洗いとはどのような事をするのでしょうか。実は、基本的には自宅で行う洗濯と同じような工程で行われます。その名の通り、「水洗い」を行うのです。
ただ、その各工程で使用される物が自宅の洗濯とは大きく異なり、やはりプロの技とこだわりが凝縮されています。
例えば、「洗濯物を入れる特殊ネット・使用する水・洗剤・色合いや縮み防止のトリートメント剤・乾燥前から行う整形処理・アイロンを使用したシルエット作り・乾燥させる際に使用する専用ハンガー・型崩れ防止ができる自然乾燥機・アパレル出荷用と同じ工程で行う最終仕上げ」等、挙げたら切がない位あります。
近年、家で洗濯できるスーツの販売や洗剤等の改良が行われ、自宅で洗濯できる物が増えています。一方、やはりプロでないと出来ない物もあります。
オーダーメイドのブランドスーツ、シルク等デリケートな素材で作られたスカートはもちろん、毎日着用しているビジネススーツも半年に1回はプロの手で水洗い加工をしてみてはいかがでしょうか。