カーディガンがジュニアサイズに…
私が３６歳の時の出来事です。同棲していた彼とショッピングへ行った時の事、なんでもない日でしたが某ショップの赤いカーディガンを買ってくれました。毛とアクリルで少し薄めの素材でしたが、サイズ感もちょうど良く、腕を通す時のさらーっとした感じも好きで、すぐお気に入りのワードロープになりました。
私はお気に入りのお洋服も、おしゃれ着用の洗濯洗剤（エマールなど）とお気に入りの柔軟剤（コンフォート：タイユニリーバ）を使い、自宅で洗うことが多いので、２－３回着用後週末に洗おうと思い洗濯ネットに入れておきました。
念のため彼にも「洗濯ネットに入っているものは乾燥機かけない服だよ」と、乾燥機に入れたら縮んでしまうので、そんなことにならないように説明しておきました。
2.洗濯乾燥機の悲劇
とある私が仕事で彼が休みの日の事。仕事から帰ると洗濯機が回っていたのです。それは既に乾燥状態…え！と、すぐにあのカーディガンのことが頭をよぎりました。恐る恐る彼にこう尋ねました。
「籠の中の洋服は全部洗ったの？」すると彼は、全部洗って乾燥中だというのです！私は慌てて乾燥停止のボタンを押しましたが時すでに遅し。
乾燥はすでに高温ですぐには止まらず、しばらく送風運転となり、洗濯機の扉があくまでの間のあの憂鬱な気持ちは今思い出しても嫌になります。
3.コンパクトカーディガンとのご対面
他のものと一緒に洗濯したという事で洗剤はアタックNeo、しっかり汚れ落とします系の洗剤で、お気に入りのカーディガンが洗われ、しかも高熱にさらされている。もう絶望的としか言いようがない状態でした。
乾燥が止まり、ようやくカーディガンを救出したのですが、それはもう想定通り別のもの。糸と糸がキューっと詰まっていて、ニットなのに全体にシワというよりもはや折り目がついており、肩などの縫い目はさらにきつく目が締まっていました。
まるで何年もごちゃごちゃに袋に押し込めていた、子供用のカーディガンの様になってしまってたのです。彼に買ってもらったカーディガンを、彼がこんな風にしてしまった。
彼は一体どんな気持ちだったのか…、なんてもったいない事をしてしまう人なんだと彼に対して呆れてしまい、私はどういう顔をしたらよいか分からないまま、どうにか元に戻そうと試みました。
4.コンパクトから少し成長
思いついたのはルチームアイロンです。しわも伸ばせるし、キュッとしてしまったニットにスチームを当てたら、網目がふんわりするのではないか？と思い、少しずつ伸ばしながら、ふんわりとスチームを当ててみることにしました。
ただし高温では素材が焼けて光ってしまうと思い、触るか触らないかの距離で慎重にアイロンを当てたのです。すると少しですが気持ち大きくなったのです！
またさらに少しずつ伸ばしながらスチームを当てる、を何回も何回も繰り返していると、心なしか元の大きさに近づけることが出来ました。彼はその間見ているだけでしたが…
5.子供用から５号ほどに
あまり熱をかけすぎては地が傷むと思ったので、寝るときにはお湯を張った浴室内にかけておくことにしました。湯気でふやけるイメージで網目が膨張したらいいのにという淡い期待をもって…。
これはサイズ的なものにはあまり効果がありませんでしたが、ついていたシワ感が気持ちきれいになったように思いました。とはいえ、まだまだサイズは戻らず、７号にも満たないサイズ感になってしまいました。
それでも、絶対に着れないほど縮んでしまったあの状態を考えたら、カーディガンは大きな成長を果たしたと言えます！
6.カーディガンのその後
実はそのカーディガン、5年たった今でも持っています。買ってもらった彼とは別れましたがカーディガンはお気に入りでしたから。購入した時のデザインとは違う印象となってしまいましたが、前を留めずに着る、または肩にかける（プロデューサー風）、こんな風に着こなしのアクセントや寒い時のストール的に活用するようになりました。
さすがに袖を通すとパツパツ感は否めないですが、あり無しどちらかと聞かれたら、あり！という状態まで復活したと思います。完全に元のサイズ感になることはありませんでしたが、苦労してお手入れした分思い入れがあるのかもしれません。
それからというもの、絶対に！洗濯は自分でしようと心に決めています。
7.今度は私がやってしまった・・・
お気に入りが大惨事となるこの事件ののち、数年後、今度は私が夫のセーターを縮ませてしまいました。ただし、乾燥機はかけておらず、手洗いモードで洗濯をただけだったのに、縮ませてしまったのです！
メンズのMサイズのセーターがレディースのMに。いくらおしゃれ着洗いの洗剤でも、衣類の取り扱いタグに手洗いOKのマークがなかったら、本当に要注意なのだと改めて実感した出来事でした。こんなことならはじめからクリーニングにだせばよかったです。
