小さめの敷布団を洗濯機で洗いデコボコに
今から5年ほど前のことです。当時は仕事の都合で一人暮らしをしていて、同じく気楽な一人暮らしの友達を呼んでよく部屋で飲んでいました。
大学の同窓生で同じく40代、仕事も順調でしたが忙しい時期で、部屋飲みがいい気分転換になるのでしょっちゅう来てもらっていました。車なのでいつも泊まりです。友達にはベッドを使ってもらい、自分は床に寝ていました。
通販で見つけた昼寝用の簡単な敷布団を買って、カーペットの上に敷いて寝ました。少しサイズが小さくて薄いのですが、丸めてコンパクトに収納できることとタオル地だったこと、なにより明るいオレンジのチェック柄が気に入って買いました。
小さめの敷布団。重さを計り洗濯機で洗えることを確認
なにせしょっちゅう来るので、だんだん汚れが気になるようになってきました。その都度マメに干してはいましたが、ベッドに敷いているのと違いカーペットの上だとさらに汚れている気がします。よし、自分で水洗いしようと思い立ちました。
それまでもラグマットなどはなんとか洗濯機で洗えていました。水洗いしてカラッと乾いたときの気持ちよさがなんとも好きで、カーテンもしょっちゅう洗っていたので布団も洗えるのではないかと思ったのです。
慎重を期して、まず重さを計ってみました。ぎりぎりうちの洗濯機で洗える重さです。丸めて入れればすっぽりとうまく収まりました。これは洗うしかありません。連休前の夕方に洗濯開始です。
使ったのは普通の衣類用の洗剤でした。なぜだかその時は粉末の洗剤を使っていて、このときもそれでした。丸まった布団の上からぱらぱらとまき散らし、注水を開始します。水量は最大、洗いの時間は長目にしておきました。
なんだかうまく水が浸透しないようで、浮いてくるのを押さえつけて沈めました。なんとか水面の下に布団が収まったので他の用事をしようとそこを離れました。
しばらく回していると、なんだかゴトンゴトンと音がします。洗濯機が豪快に振動し、途中で止まってしまいました。のぞき込んでみると一度目の脱水にかかったところで、布団が片寄ってしまったようです。なんとなく予想していたので布団を均一に置き直し、再度脱水から動かしました。
その後も何度か振動しては止まり、置き直しを繰り返してなんとか一連の洗濯は終えました。柔軟剤も少しだけ使ってあとは翌朝の晴天で干すだけです。二日あれば余裕で乾くだろうと思いました。
洗えてない部分や洗剤が固まっている部分が。綿も片よりデコボコに
翌朝、さっそく干そうと布団を取り出すと何だか変です。明らかに乾きすぎている場所があります。よくよく見ると、中まで水が染み込んでおらず、その部分は洗えていないようでした。水に浸かっていたように見えたのですが、やっぱり空気が残っていたのでしょうか。その上あちこちには溶け残った洗剤のカスまで見つけてしまいました。これも密着して重なった布団の間に挟まり、溶けなかったのでしょう。
これでは全然洗えていません。がっかりしましたが、なんとしても干すところまでは持って行きたかったので、もう一度すすぎだけでもすることにしました。もちろんしっかり沈め、何度も手を突っ込んで空気が抜けたのを確認してから回したのはいうまでもありません。なんとかすすぎも終了し、洗剤の残りがないのも確認してから干しました。
丸められるようにと、ある程度の幅で中綿がキルティングをしてありました。その中で綿が片寄って、あるところは少ないしあるところは絡まっているしででこぼこになっていました。たぶん化繊綿なので、広げれば大丈夫だろうと思いほぐしたりたたいたりしてなんとか均一に広げました。まあ一日では乾かないだろうと思っていましたが、結局まる三日干しました。そのあとしまい込むには不安だったのです。
でも、タオルの毛足がへたってしまって、風合いが悪くなっていました。直射日光に干したのでオレンジのチェック柄もなんだか冴えません。やらなきゃよかったなあとしみじみ思いました。かさも減っています。
また泊まりに来てもらいたいので、結局クリーニングに出すことにしました。自分で洗って失敗したと正直に言いました。さすがプロの洗濯です。褪せたオレンジは戻りませんでしたが、綿がふかふかになって帰ってきました。そのあとも何度か活躍してくれて、引っ越しするまで重宝した布団でした。
